こんにちは。長久手市議会議員のなかじま和代です。
今回は、2025年5月の臨時議会で実際に起こった経過と、私自身の思いを正直に綴りたいと思います。
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議会人事と重要議案の狭間で
長久手市議会では、5月の臨時議会で議長・副議長や各委員会の構成、そして一部事務組合や監査委員などの人事を決定してきました。
今回は1日目に「古戦場公園ガイダンス施設の指定管理」に関する審議に時間を要し、人事調整は途中までしか進まず、予備日の2日目に持ち越されました。
新たな体制は以下の通りです。
• 議長:山田かずひこ 議員
• 副議長:ささせ順子 議員
その後、常任委員会の構成や一部事務組合などの配置が調整されました。
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私が「監査委員」に立候補したかった理由
議長・副議長を除く16名の議員が、いずれかの役職に就くことで人事のバランスが取られる仕組みになっています。
私はこのたび、「議会選出の監査委員」に立候補したいと考えていました。
監査委員は、市の財務や事業執行をチェックする大切な立場です。私は、任期4年間の中で複数の議員がこの役職を交代して担うことで、市の財産が多様な視点で守られる――そんなあり方が健全だと考えていました。
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「改革の途中なので辞職しない」
しかし、現職の監査委員からは「改革の途中なので辞職しない」との発言がありました。
これまで長久手市議会では「監査委員は1年ごとに交代する」という慣例的な運用がありましたが、これはいわゆる“申し合わせ”=紳士協定に過ぎません。
実際には、地方自治法第197条にこう記されています。
「議員のうちから選任される監査委員の任期は、議員の任期による。」
つまり、「1年で必ず交代しなければならない」という法的根拠は存在しないのです。←申し合わせは法律の前に無意味。
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私が提案した「選挙で決める」案
私は会派代表者会議などで、次のように提案しました。
「複数の議員が監査委員を希望しているのだから、一度辞任して、議会内で選挙を行ってはどうか。もしその結果、再び現職が選ばれるのであれば、それも構わないのでは?」
あくまで手続きを正しく踏むこと。そして、誰にでも公平に機会があること。それが民主的な運営だと考えたのです。
しかしこの提案に対して、「任期途中で辞職した者は再任できないルールがある」と監査事務局から説明があったとの声が上がりました。一部の議員はそれを事実として受け止めました。
私は「そのようなルールが本当にあるのか、確認すべきだ」と訴えましたが、議会事務局長からは「調べることに意味があるのか」との発言があり、場の空気は「とにかく早く終わらせよう」という方向に傾いていきました。
過去に複数年続けて監査委員をした議員もいますが、「続けてやりたいが良いか?」を会派代表者会議などで問うていました。今回の件は釈然としません。
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私が「黙った」理由と、その後
「現職が辞任しない限り、議論や選挙は成立しない」
そう判断した私は、それ以上の発言を控えました。
けれど、この一件は私の中で引っかかり続けています。
これは単なる技術的な問題ではなく、議会のガバナンス(統治)や信頼形成、そして民主主義の正当性にかかわる重要な課題だと感じているからです。
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議会の「透明性」と「説明責任」をあきらめない
私は、丁寧に、正しく手続きを踏んだかということが、市民の信頼を得る議会運営には欠かせないと思っています。
今回のことを「なかったこと」にせず、私は今後も議会の透明性を高め、説明責任を果たす努力を続けます。
この一件を通して、市民のみなさんにも「議会の仕組み」や「手続きの意味」に少しでも関心を持っていただけたら嬉しいです。
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長文を読んでくださり、ありがとうございました。

📷 写真は、東海市議会議長会よりいただいた「議員10年表彰」です。
あっという間でしたが、初心を忘れず、手続きを大切に、丁寧な市政を。
これからも市民の声に寄り添い、よりよいまちづくりに尽力してまいります。
応援、いつも本当にありがとうございます。
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