なかじま和代一般質問 「有機農業の推進と給食について」令和3年6月22日

6月22日「一般質問」では3項目質問しました。

その中の「有機農業の推進と給食について」です。
質問と答弁を文字起こししたものです。
長久手市議会の公式記録ではありません。
公式な記録は、およそ3ヶ月後に本会議録として市議会ホームページにアップされます。

(資料)

①「みどりの食料システム戦略」本体から17ページ部分
②みどりの食料システム(具体的な取組)18ページ部分
③有機農業の取組面積「みどりの食料システム戦略」説明資料から〜日本の状況〜18ページ部分
有機農業と地域振興を考える自治体ネットワーク「自治体のネットワークづくり」
農林水産省による取組⑤優良な取組の顕彰 18ページ農林水産大臣賞いすみ市

Q1 なかじま和代
子どもの健康を守る立場から、学校給食に有機米を提供するなど自治体が有機農業育成推進の立場に立つべきだと考えるがどうか。

A1 教育部次長
有機農業の推進について、市は「有機農業の推進に関する法律」に基づく「愛知県有機農業推進計画」により、子どもを含めた全市民に農作物の安全確保を図る立場から、県、市及び、関係団体が一体となった取組を推進しています。
学校給食への有機米の提供を考えると、現状では、このあたりの地域において流通がなく、また、ほかの市町から購入するとしても非常にコストがかかるため、現時点では考えておりません。

Q2 なかじま和代
有機農業は、農薬、化学肥料、組替えDNA技術を使用しない生産方法です。国は2050年までに耕地面積の25%、有機農業の取組面積とすることを目標としています。
4月3日に飛島村の中山えみか村議のご案内で、「いのちの大地」という講演会に参加してきました。
講師は2人、ローマ法王米を食べさせた男として有名な元石川県羽咋市でスーパー公務員として働いた実績のある、僧侶の高野誠鮮さん福井市では、自然栽培によるお米作りをして、1キロ2000円。その次の年には1キロ3000円で販売出来たそうです。ローマ法王にというこブランド化も図りながらの政策です。
もう1人は自然栽培でりんごを育てている奇跡のりんごとして有名な木村秋則さんでした。
日本人の岡田茂吉さん福岡正信さんが実践され、今は木村秋則さんの取組が世界に知られています。
ドイツに有機農法の講演をしてほしいということで行った際のお話を聞きました。
30年以上有機栽培を続ける農家でとれるジャガイモは、ピンポン玉ぐらいピンポン玉より小さいぐらいのジャガイモでした。ぼくならもっとできるよっていうことを木村さんがおっしゃって、あるマジックを使ったんですけど。
ジャガイモの種芋っていうのは、半分に切って、普通だと、この種芋をこうやって切った面を下にして、大体植えていくんですね。ところが、木村さんは、切り口を上においただけ。木村さんのジャガイモは、大きく育って葉っぱもよく茂って、ドイツの方がすごく驚いて、日本はトヨタもあるのに、有機農法も完成させているのかというふうにコメントがあったです。
有機農法を進めることは、SDGsの17の目標の中で、2番の飢餓をゼロにすること。3番目の全ての人を健康と全ての人に健康と福祉を。13番の気候変動に具体的な対策を、14番の海の豊かさを守ろう、15番の生野豊かさを守ろうという、これら五つの目標が可能になる政策です。
木村さんからは、「あなたはまだ肥料を使っているんですか」という時代になってほしいとお話を聞いてきましたが、答弁の中で取組の推進の立場を長久手市が明確にしていただいたので、有機農法のメリットと、化学農薬、化学肥料などのリスクをどのように考えているのか教えてください。

A2 建設部数部次長
有機農法のメリットは、まず、農業の自然循環機能を大きく増進し、農業生産に由来する環境への負担を低減するものであり、また、安全で良質な農産物に対する消費者の需要に対応することができるものです。
次にリスクに関しては、化学的農薬は適正な取扱いをしないと健康に悪影響を及ぼす可能性があることや、科学的肥料は必要以上の施肥により、栄養バランスが悪化した土壌が増加し、環境への負荷が増加すること等が考えられます。

Q3 なかじま和代
化学肥料も悪影響があるんだっていうのは、ちょっと驚きがあるんじゃないかと思います。
肥料をあげ過ぎて悪いことがあるということを、認識していただきたいです。
資料「緑の食料システム戦略」令和3年の5月に策定されたものです。

食料等農林水産業の生産力向上等、持続性の両立をイノベーションで実現していこうというもので、現状、今後の課題としては、生産者の減少、高齢化、地域コミュニティーの衰退、温暖化大規模自然災害、コロナを契機としたサプライチェーンの混乱、内需拡大、SDGsや環境への対応強化というものを、経済社会環境にわたって、どのようなメリットがあるのか。どのような取組が必要なのかが書いてあります。
また具体的な取組としては、次のページの調達、生産、加工流通消費ということで、きちんと食べる、選んで食べるっていうことも大事ですし、生産者が、有機農法に変わっていくような持続的生産体制の構築を進めていくということも大事だということで、どこかが止まってしまってはこの取組自体が広がっていかないということで、御理解いただけると思います。
3枚目につけさせていただいたのが、有機農業の取組面積です、有機JAS認証を取得するためにはちょっと費用などもかかるのでこの濃い緑の部分が、JAS認証を取得している農地の部分で、それ以外でも、有機農法を進めている部分というのをカウントして、我が国の耕地面積の0.5%にあたるというのが平成30年度の状態です。これを2050年までに耕地面積として25%まで増やしていきたいという、ことなので長久手市も取組を進めていただきたいです。
慣行農業、先ほどの資料の1番下ですね、ピラミッドの1番下にある観光農業従来型の農業から段階的に有機農業に取り組みたいという新規参入者は新規参入者の4分の1に当たるという調査もあります。長久手市の農楽校ではどのような取組をしていますか。

A3 建設部次長
長久手市の農楽校で有機農法を推進するため、講義、実技を実施しております。具体的には、「堆肥を使用した土壌の改良方法」「化学的農薬は使わない害虫対策「除草剤を使わない雑草除去方法」等々を、勉強しております。

Q4 なかじま和代
平成こども塾のこどもファームではどのような農法で野菜づくり米づくりをしていますか。

A4 建設部次長
平成こども塾の会員制プログラムの一つ「こどもファーム」は年間を通して、地域のボランティアの皆さんで組織しております「平成こども塾サポート隊(食と農班)」の方々に多大な御協力をいただきながら、小学生中学生、それから、その保護者の方が、畑や田んぼで野菜や米づくりをしております。こちらでは、農薬は使用していませんが、土壌改良には、堆肥以外に化学的肥料も使用しています。

Q5 なかじま和代
有機農業は生産技術がほぼ確立していますが、農業者からは「生産者がかける費用に見合う価格で販売できる保証がないこと」や、「需給バランスの調整物流の社会環境が不十分なこと」が指摘されています。
資料の「自治体のネットワークづくり」のところをごらんください。農林水産省がサポートする「有機農業と地域振興考える自治体ネットワーク」というものです。有機農業を生かして、どのように地方自治体で取組をサポートしているかというようなことを、共有しあう集まりでお隣、東郷町は早くに参加され、これは6月14日時点という資料なんですけども、南知多町も新しく参加しています。

長久手市も参加しませんか。

A5 建設部長
近隣の市町で参加してみえる自治体もございますので、そちらの状況もちょっと確認しながら、今後勉強していきたいと思っています。

Q6 なかじま和代
給食で使用しているお米の栽培方法と、1回の給食でどれぐらいの量が必要で年間どれぐらいの量になるのか教えてください。

A6 教育部次長
給食での栽培方法は慣行農法でございます。
また1回の給食で学校保育園と合わせて583キログラムで、年間ではおよそ7万7500キログラムです。

Q7 なかじま和代議員
有機米が難しいのであれば、特別栽培米といった農薬や化学肥料の量を慣行農業より半減させるような方法もあります。給食で使用することが、農業者の安定的な販売先にもなると思うので、市内の農業者育成の視点からも進めていただきたいと思います。(←要望)
資料の最後になります。農林水産大臣賞をとった「いすみ市環境保全型農業連絡部会」が紹介されています。ここは学校給食への有機米利用を市に提案し、平成27年には4トンからスタートし、28年に市が全小中学校で給食に有機米使用の方針を打ち出し、29年度からは学校給食米全量に当たる42トンを提供したことが紹介されています。

日本では、3000年前から稲作が始まり、登呂遺跡の時代にはもう、お米をつくる方法は確立していたと言われています。ぜひ市内の農業者が、農薬を半減していけるような取組を、進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

A7 建設部次長
市内の農家の方で農薬を減らしていくということも大切です。先ほどの特別栽培米は有機栽培米よりは導入はしやすいと思いますが、こちらの栽培で、化学的農薬や肥料を減らすことにより、環境への負担を低減することになりますが、生産者としては農作物に付加価値つけて販売したいということもございますので、導入はしていきたいと考えてもなかなか難しい部分もあると思います。

Q8 なかじま和代
いろいろ課題はあるとは思いますが、3月の議会では、「愛知県の支援として愛知県産の牛肉、名古屋コーチン、ウナギが給食に登場したことを受けて、食育や食料自給率向上の観点から、継続的に出来ませんか」と提案をしましたが、こちらも効果でコストがかかることを理由に実施出来ないということでした。長久手市制10周年の記念に、市内の有機野菜、減農薬野菜と一緒にお祝い膳などを実施出来ませんか。

A8 教育部次長
名古屋コーチンについてのみ、今年度も、愛知県から提供があるということを聞いている。今後、給食献立に使用する予定と聞いている。また、有機野菜を用いた有機野菜については、現状では有機野菜の流通がないため考えていませんが、長久手市産の野菜を使用した献立等の紹介にあわせて、市制10周年であることについて、何らかの方法で子どもたちに積極的にPRしたいと考えています。

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その他の質問は、別に紹介しています。
「未成年の困窮世帯対策について」
「カーボンニュートラルに向けた取り組みについて」

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