講演会:“メディア漬け”と子どもの危機

愛知地区学校保健会講演会が文化の家で開催されました。

「メディア漬け」と子どもの危機をテーマに、講師にNPO 子どもとメディア代表理事「清川輝基」氏のお話でした。

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今回の講演会におけるメディアの意は新聞、週刊誌、ロゴなどではなく、電子映像のメディア(テレビ、ビデオ、スマホ、PCなど)を指し、日本のこどもたちは人体への害を何も知らされずに長時間ゲームをするなど深刻な身体的虐待を受けている。

「鬼から電話」というしつけアプリとして広まったものについては、鬼のモデルとなった「なまはげ」と決定的に違う部分として、「なまはげ」が家に来るときは、「なまはげ」と子どもの子どもの側に親やおばあちゃんがつくが、このアプリでは「鬼」と子どもの鬼の側に親がついていて、親の言うことを聞かせたい、子どもを黙らせたいなど親の希望を鬼が代弁するので異常に子どもが怖がる実態があるとお話でした。

親がテレビやスマホに子守りをさせているとお話でしたが、確かに自分に振り返っても思い当たる部分があります。好きな番組を見ていてくれて助かるな〜など。

視力、体力、心の発達については統計データをもとに日本の今の状態を紹介していただきました。
ブルーライトの害については、ゲームやスマホを四六時中目にすることでブルーライトを過剰にあび、目の網膜の黄斑という部分がダメージをうけ、太陽を直接見るような害、加齢黄斑変性という目の病気になることも心配されていました。

視力は、高校生の裸眼視力が1960年代1.0以下の学生が2割だったが、現代では8割となっている。
立体の認識については、小さな二次元の画面を見続けることで目の周りの筋肉の育たず、遠近や立体の認識が育たない。
体力は、「いつ、どう育てようか?」と意識しないで生活すると現代の楽な生活では育たない。
心は、35歳以下の死亡原因の一位は自殺、自己肯定感が育たないのは生身の人間同士の関わりが減っているせいではないか。
子どもの自主性に任せるなどと大人が責任放棄せず、アルコール、タバコ、車の免許などを年齢で規制しているようにカラダも心も未熟なものは法律で規制することが必要な時期に来ているのかもしれない…。

CMを3本紹介いただきました。
アメリカのコーラのCMでは、出る人出る人がスマホに集中して周りに他の人が見えないところへ、犬の首に巻くエリザベスカラーを巻くと、手元のスマホが見えなくなり、隣の人が見えてくるというものでした。
他2本はタイのCM。
一つ見つけることができたのはこちら。
タイのCM赤ちゃん

茨城県東海村の毎週土曜日のノーテレビデー運動、鳥取県三朝町も紹介されました。

子どもを“メディア漬け”にして育てると、からだや心の発達にどんなに歪みや遅れが現れるのかについて、お話を聞くまで、あまり危機感を持っていませんでしたが、もう少し子どもの育ちに大人や社会が注意を払う必要があると感じました。
とても刺激的な講演会だったので、開催時間が2時〜4時と幼児のいる家庭には出にくい時間だったのが残念でした。

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明日、保育園の運動会とサッカーは古戦場カップ。
三男が『てるてる坊主を作ろう!』と言うので一緒に作ってみました。
てるてる坊主さん、がんばれ‼︎

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